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「コミュニケーション力が高い」とは
当ブログでは、組織内の研修・人材育成担当者の方、管理職やリーダーの方々に役立つ情報を発信しています。組織改革、管理職育成、リーダ研修、人材開発、リーダーシップ開発、ビジネスコミュニケーションなどのご参考になれば幸いです。JRLAの理事3名が執筆を担当しています(月:林、水:向川、金:大石)。
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「コミュニケーション力が高い」とは
コミュニケーション力に対する誤解
マネジメント研修で、よくコミュニケーション力
に関するカリキュラムのリクエストをいただきます。
管理職の方々にしてみれば、
「私は部下とよくコミュニケーションを取っている」
と自負されている方も多く、
「なぜ今さら、新入社員研修みたいなことを?」
という疑問を持たれる方もいらっしゃいます。
こういった方々は、
コミュニケーション力=部下とのコミュニケーションの頻度
と理解されているように感じられます。
「どのように伝わったか?」が大事
あらためて、コミュニケーションの意味を確認しておきましょう。
コミュニケーションとは「伝達」という意味です。
しかし、この伝達とは、
「何を伝えたか?」
よりも、
「どのように伝わったか?」
が大事です。
つまりコミュニケーション力の高い人とは、
相手に好印象を持たせる伝達が出来る人を指します。
上下関係と協働関係
多くの管理職の方々は、この伝達に関して、
「指示・命令型」の伝え方を用いています。
「~しなさい」
「~してください」
「してください」と言葉は丁寧でも、
その口調は指示命令を意図して、上司としての権威を示してしまいます。
これでは、部下は受け身にならざるを得ず、
組織として主体性の無い社員が増えてしまいます。
もちろん、上下関係を維持して、組織の統率を保つために、
指示命令型の伝え方を用いるシーンも多々あります。
しかし、メンバーのモチベーションアップと主体性の向上を促すには、
「相互作用型」の伝え方も必要になります。
「~しよう」
「~してくれる/~してもらえる?」
これは、上司と部下の間に、協働関係を築く礎となります。
つまり、伝達のしかた、伝え方によって、
相手との関係が変わってくるということです。
指示命令型の伝達のみでは、
「コミュニケーションをとっている」とはいえません。
指示命令型と相互作用型の伝え方をシーンに応じて使い分けられることが、
「コミュニケーション力が高い」ととらえるべきでしょう。
向川 敏秀
JRLA(一般社団法人 日本リレーショナルリーダーシップ協会)専務理事。積水ハウス、松下電器産業グループなどを経て、経営コンサルタント、研修講師として独立。/銀座コーチングスクール銀座一丁目校代表