当ブログでは、組織内の研修・人材育成担当者の方、管理職やリーダーの方々に役立つ情報を発信しています。組織改革、管理職育成、リーダ研修、人材開発、リーダーシップ開発、ビジネスコミュニケーションなどのご参考になれば幸いです。JRLAの理事3名が執筆を担当しています(月:林、水:向川、金:大石)。
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JRLAの向川です。
私は十数年前に戦略コンサルタント・企業研修講師として独立起業して以来、
多くの企業内における事業部やプロジェクトチームなど
様々な組織に外部ブレインとして参画してまいりました。
その際、依頼者からご相談いただいたことのひとつが、
「リーダーシップを鍛えて欲しい」
というテーマでした。
リーダーシップとは何か?
リーダーシップ論に関する多くの書籍を読んできた中、
その答えは、
「人・組織を成果に導くこと」
という定義が共通項といえます。
この「人・組織を成果に導くこと」が出来るようになるために、
リーダーシップ研修をすでに実施している企業は多いことでしょう。
しかし、何か抽象的で、成果が見えにくい。
リーダーシップ研修に関して、このような疑問を抱いている
人材開発担当者も少なくないでしょう。
疑問を解決するために、今回お伝えしたいことは
「リーダーシップと組織の進化を紐付けよう」
ということです。
組織を成果に導くうえで、
組織の進化とリーダーシップの関係について具体的に解説された書籍が見当たらず、
これをリーダーシップ開発の難しさの真因ととらえ、
この度、リーダーシップ論をチームマネジメントという視点からとらえた
「リレーショナルリーダーシップ」の提唱に至りました。
詳しくは、今後少しずつ解説していきますが、
ビジネスリーダーが導く組織には4つのフェーズがあるということから
押さえておくべきでしょう。(=タックマンモデル)
組織としてスタートしたばかりの形成期
形成期は、総論賛成でスタートするものの、メンバーが互いに様子見の状態で、
組織力としては相乗効果が生まれにくい状態です。
その後、総論賛成でありながら各論でぶつかり合う混乱期に陥る。
多くの組織はこの混乱期のまま終えてしまいますが、
中には混乱期を乗り越えて、合意形成がなされていく統一期を迎えます。
しかし、形成期もひとつの目標に到達、または年度単位など
一定の期間が終了してしまうと、元の形成期に戻ってしまう傾向があります。
ここで形成期に戻らず、さらにワンランク上の結束力が生まれている状態が
機能期と呼ばれます。
ビジネスリーダーの目指すべき状態は、
この機能期により早く導くこと、そして機能期を可能な限り維持することです。
より早く導く、可能な限り維持する
そのためには、ビジネスリーダーの行動だけではなく、様々なビジネススキルが重要です。
そこで、本協会のプログラムは、リーダーシップ論に止まらず、
組織の各フェーズで必要なビジネススキルも取り入れて、
広義のリーダーシップ論として各種ビジネススキル含め体系的に描きました。
リーダーシップ開発には時間がかかります。
その開発時間の短縮には「継続性」がたいへん効果的です。
継続的にどのように展開していくべきなのか?
人材開発部門の方々が試行錯誤を繰り返す、
この問いかけに対する我々の答えを、これから毎週つづっていきます。
向川 敏秀
JRLA(一般社団法人 日本リレーショナルリーダーシップ協会)専務理事。積水ハウス、松下電器産業グループなどを経て、経営コンサルタント、研修講師として独立。/銀座コーチングスクール銀座一丁目校代表