JRLA Staff Blog
あなたの質問が「誘導尋問」にならないために
あなたの質問が「誘導尋問」にならないために
コーチングの代表的なスキルである「質問」。
あなたは正しく使えていますか?
あなたのその質問、「誘導尋問」になっていませんか?
リーダーシップ研修や管理職研修でコーチングスキルを学んだ上司が、現場に戻って、いざ部下にコーチングをしようとした際、よく耳にするのが「コーチングが機能しない」という台詞です。
具体的な事例としては、「部下の話を最後まで聴いていられない」とか「つい自分の意見を話してしまう」といったものなのですが、その中でもよくある事例が「質問が誘導尋問になってしまう」というものです。
ご存知の方も多いと思いますが、コーチングの質問とは、私達が日常的に使う「(質問者の)情報収集のための質問」とは異なり、「(相手の)気づきを促す質問」です。
相手の「気づき」を促すためには、オープンクエスチョンやチャンクダウンなどの質問スキルが必要なのですが、これらを上手く活用できずに、「誘導尋問になってしまう」というものです。
「誘導尋問」とは何か?
誘導尋問とは、質問の中に、質問者(上司)の望む回答が暗示されているような質問です。
例えば、以下のような質問です。
「売上目標を2倍に増やした方が良いと思わない?」
「新しいアイデアを2つぐらい出せるよね?」
「返事は明日までに聞かせてもらえるよね?」
それぞれの質問に対する部下の答えは、当然以下のようになりますよね。
「売上目標を2倍に増やします。」
「新しいアイデアを2つ出します。」
「返事は明日までにします。」
この時の部下の心情はどのようなものでしょうか?
おそらく「言わされた」感が満載で、上司だけでなく、コーチングに対する不信感まで芽生えてしまうことでしょう。
「誘導尋問」になってしまうのは「●●」が欠けているから
では、この時、上司の頭の中では一体何が起こっているのでしょうか?
オープンクエスチョンやチャンクダウンなどの質問スキルが上手く使えていないことは周知のとおりなのですが、それ以上に大切な「コーチングマインド」が欠落している可能性があります。
銀座コーチングスクール(GCS)のテキストでは、このコーチングマインドを以下のように定義しています。
・クライアントの持っている無限の可能性を信じる
・クライアントの中に答えがある
・クライアントの100%の味方である
ちなみに、この「クライアント」とは「部下」のことと考えていただくと良いでしょう。
コーチングマインドは、コーチングを機能させるためには不可欠なものであり、「質問が誘導尋問になってしまう」以外に、「部下の話を最後まで聴いていられない」とか「つい自分の意見を話してしまう」場合でも、大抵このことが起因していると考えておいて良いでしょう。
あなた自身のコーチングが機能するかどうか、「コーチングマインド」の観点から一度検証してみることをお勧めします。
【無料資料DL】1on1ミーティング
効果を高める9つのポイント
ブログメルマガ登録
おすすめブログ記事
大石 典史
東証一部上場企業2社を含む4社で法人営業、コンサルタント職、人事総務等を経験。現在は、銀座コーチングスクール(GCS)丸の内校代表、研修講師、パーソナルコーチを務める。国際コーチ連盟(ICF) 認定コーチ(ACC)。