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書籍紹介「リーダーとして覚えておいてほしいこと」
書籍紹介「リーダーとして覚えておいてほしいこと」
今回は、野村克也氏の書籍「リーダーとして覚えておいてほしいこと」をご紹介します。
野球を通じて、リーダーとしての人の動かし方、教育の方法などが、多くのエピソードをもとに書かれています。
リーダーの心得と思想
大事な場面では念を押す
大事な場面では「念を押す」ということが必要になることがある。それは、信用していないということではない。選手はうっかりしているかもしれないし、冷静さを書いている場合だってある。信用して起用していても、絶えずマイナス因子は考慮すべきなのである。
結果を大きく左右する曲面では、部下に対して「わかっているだろう」と任せっぱなしにせず、しっかりと念を押すべきである。その方が部下も気持ちを整理して、仕事に打ち込める。
判断とは「捨てる」こと
人生は「もしも」、つまり「岐路」の連続だが、勝負事に「たら・れば」は禁句である。「一つを選ぶ」ということは、イコール「残りを全部捨てること」だから。これが判断だ。岐路で一度判断をくだしたら、中途半端にその別案を組み合わせることは避けるべきである。
リーダーには観察眼が求められる
相手が望んでいることや性格を知るためには、まず相手を観察することが大切だ。受け答えの時の表情や言葉のはしばしから、相手の人物像を想像し、それに合わせたコミュニケーションをとっていけば間違いは起こりにくくなる。
人を育て、人を活かす
「失敗」と書いて「せいちょう」と読む
失敗をそのまま終わらせておくのでは、また失敗を繰り返すだけで、意味がない。失敗には必ず原因がある。その原因を追求すれば、必ずや成功に繋がる糧となる。そして重要なのは、「失敗」をきちんと「失敗」だと認めることである。失敗を認めないことは、せっかくのチャンスを失うことだ。これが、意外に難しい。
自分のノウハウを押しつけない
自分のやり方以外に正解はないと言わんばかりに、自己流を部下に押しつけていないか。そうすることで、せっかくの可能性がしぼんでしまうこともある。何事も、押し付ける前に相手の適性を考える必要がある。
思考が人生を決定する
自分が「生き残る道」は何かを考えさせる。考えないより考えた方がいいに決まっている。「他人が持っていない何か」「特長」。それを活かすにはどうすればいいのか。その思考が他者に差をつけ、自分を有利にする。
組織と戦略
リーダーの仕事とは、「見つける」「生かす」「育てる」だ
その業界に入ってきたわけだから素質はあるはず。その「潜在能力」が何か見つけて、生かし、育てて「建材能力」に変えるのだ。
適材適所は能力に勝る
とても優れた人材が相応しくない場所で仕事をするよりも、多少能力が不足しても適性がある人材がふさわしい場所で仕事をする方が、結果として大きな成果を挙げられる。長所を生かすための「適材適所」は「能力」に勝るのである。
「戦略」と「戦術」を混同するな
「戦略」と「戦術」ーー つまり、「戦う方針」と「戦う方法」を混同してはならない。戦う方針は貫くべきものであり、大前提が簡単に方向転換されると、部下が混乱してしまう。「戦略」は見えない方針であり、「戦術」は見える技術である。
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林 英利
JRLA(一般社団法人 日本リレーショナルリーダーシップ協会)代表理事。大和ハウス工業(株)、トヨタ自動車(株)などを経て、プロコーチ・研修講師として独立。2015年より銀座コーチングスクール代表。国際コーチ連盟(ICF)日本支部 顧問