今日のJRLAブログでは、相手に「自己主張する」スキルについてお話します。
自己主張が苦手なリーダーは必見です!
あなたが日常的に使うコミュニケーションには、大別すると2つの種類があると言われています。
ひとつは「相手に伝える」ためのコミュニケーション、もうひとつは「相手の中にあるものを引き出す」ためのコミュニケーション。前者の代表的なスキルは、フィードバック、リクエスト、自己開示などであり、後者では傾聴、質問といったものが挙げられます。
ところで、「相手に伝える」スキルの中には、「アサーティブ」というスキルがあることをご存知でしょうか?
「アサーティブ」または「アサーション」とは、通常、「自己主張する」スキルと言い換えることができます。
相手を尊重した上で、誠実に、率直に、対等に、自分の気持ちや要求を伝えるコミュニケーションの手法です。自分の感情をそのままぶつけるのではなく、自分の気持ちを尊重しつつ、自分の主張をしっかり伝えることです。
上司は、部下の自律・自走を促すために質問やフィードバック等のスキルを用いますが、時には上司が「自己主張する」ことで、部下に良い影響を及ぼすことがあります。
もちろん、このスキルは、部下に対してだけではなく、自分の同僚や上司に対しても使うことができます。
自分が相手に対して自己主張しようとする場合、そこに肯定的(OK)と否定的(NG)という要素を加えると、下記のような組み合わせが成り立ちます。
① 相手はOK/自分はNG(受け身的)
② 相手はNG/自分はOK(攻撃的)
③ 相手はNG/自分もNG(皮肉的)
④ 相手はOK/自分もOK
アサーティブとは、まさに上記④の考え方の上に立ったコミュニケーションを行うということです。
参考までに①~④時における(自分の)心理・対応を具体化しておくと、以下のようになります。
① 受け身的
・ 自分さえ我慢すれば良い
・ 自分の感情や要求を表現しない
・ 相手との対立を恐れている
・ 不満を抱えてストレスを溜める
② 攻撃的
・ 絶対に相手に負けてはならない
・ 相手を見下すことで優位を証明
・ 相手の感情や言い分を軽視する
・ 自分の要求を相手に押し付ける
③ 皮肉的
・ 表立って事を荒立てたりはしない
・ でも、きっちりと仕返しをする
・ 周りの人を巻き込んで相手に罪の意識を持たせる
④ アサーティブ
・ 相手を尊重して受け止める
・ 自分の気持ちや要求をしっかりと伝える
・ 双方にメリットがある形での合意を促す
このように見てくると、自己主張する際には、やはり、相手にアサーティブな対応をすることが最良の方法であるように感じます。
そこで、次週のJRLAブログでは、このアサーティブな対応の具体化方法について、事例を交えてご説明したいと思います。
大石 典史
東証一部上場企業2社を含む4社で法人営業、コンサルタント職、人事総務等を経験。現在は、銀座コーチングスクール(GCS)丸の内校代表、研修講師、パーソナルコーチを務める。国際コーチ連盟(ICF) 認定コーチ(ACC)。