JRLA Staff Blog
社内ワークショップのススメ
社内ワークショップのススメ
近年、ビジネスの世界で導入されているワークショップ
研究や創造の場であり、メンバーが主体性を発揮しやすい場
ワークショップを社内に導入して、組織の活性化を促しましょう
ワークショップとは何か?
今回はリーダーシップを発揮する場として、
社内ワークショップについてまとめてみます。
近年、ワークショップという言葉がよく利用されるようになりました。
一般公開セミナーなどで、体験の場としてワークショップに
参加した経験のある方も多いと思います。
ワークショップの定義は、
大辞泉によると
1 仕事場、作業場
2 参加者が専門家の助言を得ながら問題解決のために行う研究集会
3 参加者が自主的活動方式で行う講習会
人事労務用語辞典では
ワークショップとは元来、「工房」「作業場」など協働で仕事を行う“場”を表す言葉。教育研修の手法としては、参加体験型グループ学習を意味します。講師から一方的にナレッジを受け取るだけの講義やセミナーとは違い、参加者自らが積極的な意見交換や協働体験を通じて、実践的な知識・技術を学びとるのが特徴です。研究や創作活動の手法として、あるいはまちづくりなどのコミュニティ活動における問題解決や合意形成の場として活用されることも多く、近年はあらゆる分野で広くワークショップが行われています。
時代の変化により、当初は芸術の場で使用されていた言葉が、
ビジネスの世界でも使用されるようになりました。
共通するのは、
研究や創造のための場であり、主体性を持って取り組む集い。
これが、社内における会議との最大の違いであり、
ワークショップの魅力です。
ワークショップのグランドルール
私はコンサルタントとして、クライアント企業の戦略課題に対して、
ワークショップによる解決策や戦略策定の導出を提案し、実施しています。
研究や創造なので、実行するしないは別問題。
これがワークショップの一番の魅力でしょう。
私の場合、ワークショップを4チームで全9回をおこなうことが多いのですが、最終回に必ず、「研究」発表の場を設けます。
発表の場で、聴き手の方々から採用されたら具体的な実行に移す
がお約束。
各チームは、採用して欲しい!という想いを込めて、
真剣に取り組んでくれます。
日頃の会議とは本気度が違いますね(笑)
ワークショップでは、必ずグランドルールを設けます。
承認する、傾聴する、楽しむ、称賛する、制約を取り払う
参加者の承認欲求を満たし、達成感を得てもらうために、
発言しやすい場づくりにこだわっています。
ブレインストーミングのススメ
もうひとつ、ワークショップの特徴として、
ブレインストーミングを徹底してもらいます。
ブレインストーミングが正しく自然にできるようになると、
社員の発言量は大きく変わり、議論も活性化されます。
ブレインストーミングには、4つの基本ルールがあります。
●量より質を求める
●自由奔放な発言を歓迎する
●他人の発言を批判しない
●他人のアイディアに便乗する
研究や創造のためには、とにかく量を出すことが大事。
そのためにも、発言を否定・批判されない安全・安心の場づくりが必要ですね。
ワークショップの進め方
ワークショップでは目的は決めますが、テーマは各チームに任せます。
たとえば、
「業務改善を促す」を目的としてワークショップを開催して、
業務改善に関わるテーマは各チームが決めるといった感じ。
採用するしないは二の次なので、独創的なテーマや解決策が生まれるのが特徴です。
そして、その進め方は回数に関わらず6STEPにしています。
1.ビジョンを描く
とにかくビジョンでチームメンバー全員のワクワク感を高める。
2.考えられる行動や施策を洗い出す(広げる)
ブレインストーミングでとにかく量にこだわる。
3.重要な行動や施策を絞り込む(絞る)
とにかく、持論に固執させない。
そのために、皆で客観的に比較評価(メリット/デメリット評価)する。
意見を出しておきながら、
「でも、こんなデメリットがあるんだよな~」
みたいな発言が出てきます。
これがチーム内に笑いと一体感を生み出します。
4.重点活動として具体化する(掘り下げる)
短期で出来ること、中長期で実現したいこと。
それぞれを引き出すことで、より現実味が生まれ、
かつビジョンに向って心がひとつになっていきます。
5.段階的目標設定する
3ステップで目標設定してもらいます。
ホップステップジャンプ!
を意識して、1つ目、2つ目の目標は実現性の高い目標。
それぞれ達成し、小さな成功体験を積み重ねることで、
3つ目の大きな目標達成を引き寄せる力を集結できます。
6.発表
演出にこだわり、ワクワク感を高める研究発表をしてもらいます。
事前に聴き手にもご理解いただくことが大切です。
発表後のフィードバックは
「良かった点」「改善すると良くなる点」の2つに絞る。
否定や重箱の隅を突くような指摘は論外。
このフィードバックが、社員の自信につながり、事業へのエンゲージメントにつながっていきます。
社内ワークショップを導入して、組織が活性化されることを期待しています。
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向川 敏秀
JRLA(一般社団法人 日本リレーショナルリーダーシップ協会)専務理事。積水ハウス、松下電器産業グループなどを経て、経営コンサルタント、研修講師として独立。/銀座コーチングスクール銀座一丁目校代表