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「社内メンター」に必要な7つの基本スキルとは?

「社内メンター」に必要な7つの基本スキルとは?

🕙 2020-05-22 06:00 👤 大石 典史

メンターを核とした師弟関係づくり。

そのために、メンターにはどのようなスキルが求められるのでしょうか?

メンターにもスキルは必要


今回のJRLAブログでは、前回に引き続き、『「社内メンター」が会社を変える』 (小野達郎 同文舘出版)を参考にして、「社内メンター」に求められる基本スキルというものを確認したいと思います。

なお、ここでは便宜上、メンター(メンタリングを行う人)=上司、メンティー(メンタリングを受ける人)=部下としてお話します。


求められる7つの基本スキルとは?

① コミュニケーション力

部下と本音で話し合える環境をつくるため、上司には、相手をよく知り、親子関係に近いほどの一歩も二歩も踏み込んだ「コミュニケーション力」が求められます。

② 思考刺激力

部下の脳細胞を活性化させるため、上司には、的確なヒントを出し、タイミングのよいアドバイスによって方向性を導く、触媒と羅針盤を兼ねたような「思考刺激力」が求められます。

③ 部下指導力

壁にぶつかった部下、失敗を繰り返す部下、結果の出ない部下に、問題解決の糸口を自分でどう見つけ出させるか、あるいは、一緒にどう解決策を見つけて行くか、上司自身の問題解決能力に基づく「部下指導力」が求められます。

④ 部下育成力

「ダメ社員」と言われる部下ともとことん付き合い、徹底した指導で矯正を試みます。そのことが「人の長所を見つけて伸ばす」という指導教育の原点を鍛え、上司自身の真の「部下育成力」をアップさせることにつながります。

⑤ 勉強・チャレンジ力

部下のモチベーションを高める基本は、目標となる上司が常に向上意欲を持って上の目標にチャレンジし続けることです。そのためには、上司自身が自分自身を常に奮い立たせ、目標を持ち続けるためのノウハウを身につけることが大切です。

⑥ 人望力

相手を許す力、相手に与える力を基礎に置いた思いやりのある心が、メンターの基礎的能力となります。上司としての価値は、このような人格力・人望力に最終的には集約されると言ってよいかもしれません。

⑦ 戦略発想力

自身の生き方ややり方、またそれに基づく部下への提案等の際に、上司には、目先の利益に惑わされない、常に全体から部分を見る目と、最終ゴールを見据えた考え方が求められます。

まとめ


このように見てくると、上述した7つは、基本スキルと言いつつも、それはコミュニケーション上のスキルに留まらず、部下にサポートするというマインドであったり、上司自身の人間力であったりすることがわかります。

そのような「総合力」を持ち合わせることが、上司、すなわちメンターにとって必要な能力である、ということが言えそうです。

大石 典史

東証一部上場企業2社を含む4社で法人営業、コンサルタント職、人事総務等を経験。現在は、銀座コーチングスクール(GCS)丸の内校代表、研修講師、パーソナルコーチを務める。国際コーチ連盟(ICF) 認定コーチ(ACC)。