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リーダーに求められる“3つの眼”

リーダーに求められる“3つの眼”

🕙 2020-05-29 06:00 👤 大石 典史

リーダーに求められる“3つの眼”。

果たして、あなたはいくつ持ち合わせているでしょうか?


リーダーに求められる「戦略発想力」

前回のブログでは、「社内メンター」に必要な7つのスキルについて取り上げ、上司(メンター)には、コミュニケーションのみに留まらず、部下を思いやるマインドや、上司自身の人間力といった「総合力」が求められると主張いたしました。

この7つのスキルのひとつに「⑦戦略発想力」があり、主旨としては「上司には、目先の利益に惑わされない、常に全体から部分を見る目と、最終ゴールを見据えた考え方が求められる」というものだったですが、このことに関連して、数年前に自身が書いたブログのことを思い出しました。

リーダーに求められる“3つの眼”とは?

その内容は「リーダーに求められる“3つの眼”」というものです。

以下、詳しく見て行きましょう。

① 鳥の眼

「鳥の眼」とは、「鳥のように高い位置から俯瞰して全体像を把握する」という視点です。

リーダーには、鳥のように、常に大所高所から俯瞰的に物事を見ることで、メンバーがついつい見失いがちな視点(本質)を提供する存在であることが求められます。

② 虫の眼

「虫の眼」とは、「地に面した低い位置にいるからこそ見える」という視点です。

一方で、リーダーには、机上やメンバーの報告のみに捉われることなく、自ら率先して現場に向かい、自らの眼で状況判断する能力も求められます。

③ 魚の眼

「魚の眼」とは、魚が川の流れを体全体で感じとるように、「時流を読み取る、先を見越す」という視点です。

リーダーにとっては、この「時流を読み取る力」、すなわち、自らの経験や直感に基づく洞察力というものが求められます。この能力が長けていることで、メンバーは安心して自らの仕事に取り組むことができるのです。

“3つの眼”を持ち合わせた歴史上の人物とは?

この“3つの眼”を持ち合せた代表的な人物と言うと、幕末の志士である坂本龍馬を思い出さずにはいられません。

坂本龍馬は、周囲が自藩の利益優先で動いていた時代に、常に"日本"という大きな括りで物事を捉え、かつ、それに見合った行動をとることができていました(鳥の眼)。

また、彼は「鳥の眼」をもつ一方で、行動としては、開国に向けて自ら動くことで周囲を巻き込み、鼓舞するという、地味ながらも着実なプロセスを繰り返していたように感じます(虫の眼)。

そして、彼は、「鳥の眼」と「虫の眼」を兼ね備えつつ、日本の行く末について、大政奉還という一大イベントのみならず、開国後の日本の“あるべき姿”までを思い描くことができていました(魚の眼)。

現代の日本において、多くのリーダーが坂本龍馬を尊敬する人物に挙げているのは、こんなところにあるのではないかと個人的には感じています。

大石 典史

東証一部上場企業2社を含む4社で法人営業、コンサルタント職、人事総務等を経験。現在は、銀座コーチングスクール(GCS)丸の内校代表、研修講師、パーソナルコーチを務める。国際コーチ連盟(ICF) 認定コーチ(ACC)。